the scent of Jasmine ~ Akiko Endo Essay Blog

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9.29.2018

17年目の9.11メモリアル



秋風がたち、夜半に窓の外から賑やかな虫の音が聞こえてきます。 虫の音は日本もニューヨークも同じ音色です。
日頃は無縁の自然界の小さな生き物たちの息づきが、移り変わる季 節を告げてくれます。

17年前の9月11日の夜半、対岸のニュージャージーの避難先で、同じように、草むらから賑やかに虫の音が聞こえていました。
紺青色に澄んだ夜空に、煌々と静寂な光を放つ満月が輝いていまし た。まるで昼間の惨事が嘘のような静寂な秋の夜でした。しばし夜 風に吹かれて、ただひたすら、現実を受け止めようと立っていました。

When the day of September 11 returned to us, the time has paused on only this day. It was a beautiful autumn morning and clear blue sky was spreading, It was a very peaceful morning with coffee aroma, at the day of September 11 2001.

17年の歳月が夢のように過ぎました。今年の9月11日の朝はどん よりした曇り日。追悼の祈りを捧げにトリニテ―教会のミサに列席致しました。私達はこの日は時が止まってしまったような、長い一日を過ごしました。この日が過ぎれば、また新しい18年目の 朝が始まります。 この一日に起きた、あまりに深い悲しみを胸の 奥底に秘めて。

From New York

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9.15.2018

Remembrance of September 11


初秋の頃、9月は米国、殊にニューヨーカーにとっては特別な月です。
メールも増刊でお届けします。
日本が度重なる災害に各地が見舞われている様子を、ニュースで間の当たりにしております。
心が痛みます。被災者のやり場のない気持ちになります。せめて、心より復興をお祈り申し上げます。

🗽9月に入ると、17年前の2001年9月11日の朝を思い出します。
雲ひとつなく、透明な青空が広がり、鳥のさえずりが清々しい9月11日の朝でした。
今年も9月11日の早朝から、9・11メモリアルに於いて追悼式が執行されます。
犠牲者全員の名前が遺族から読み上げられます。

17年前に両親を失った子供たちが、すっかり成人して、それぞれの両親の名前を読み上げる時、長い時が流れたことを改めて実感します。
この日を迎えて、私も身に降りかかった衝撃から、辿った17年間をしみじみ振り返ります。
この17年間を振り返れば、世界で起きた戦禍とテロの惨事、また自然災害は枚挙に暇なく、被災した者が受けた衝撃や悲しみ、憤り、不安、憎悪、喪失感の日々は言葉に尽くせないものです。

🗽米国の一都市で起きた未曽有の航空機ハイジャックによるテロ、時代と共に、事件は記憶の彼方に忘れ去られていきます。しかし、世界の片隅でおきたテロ事件が火種(起点)となり、世界をChaosに導いたと言って過言ではないでしょう。宗教、民族、政治に及ぼした亀裂の修復は、長い、長い道のりを行くことになるようです。

🍵 いつもの朝が明けて、いつものように朝食を食べて、Coffeeを飲み、一日が始まろうとしていた2001年9月11日の朝は、また巡って来ます。

🍂 『Survival Tree』、生き残った奇跡の梨の木は空高く、緑の葉を茂らせて、そよいでいます。
また、ご一報させて頂きます。今日9/11は、お親しい方々と犠牲者への冥福と平和を祈る一日となります。

‘From New York, September 11, 2018
Akiko Endo

9.10.2018

幸せの鐘

八ヶ岳山麓の眺望に憧れただけの小さな旅の先に、新たな感動が待っていました。
JR最高地点、標高1375m、そこには『幸せの鐘』と呼ばれる小さな釣鐘があります。

JR最標高地点の標識の頂きにつりさげられた鐘は、
標高の”1375”、『ひとみなこうふく』と数字になぞらえているとか。
この鐘を高原の風に乗せて鳴らしました。
実は、鐘を鳴らすには苦労しました。
細いロープが風になびいて、鐘の本体に当たらないのです。
後で聞けば、幸せを自分に引き寄せるように意識して打つそうです。


それは、人生の最終章『Chapter4』を開く合図です。
最後のChapterは、星たちと出会い、
宇宙からみれば小さな自分の小世界の人生を振り返り、
幸せの鐘を鳴らす時、どうか悲しみが減り、
苦しさが希望に変わりますようにと願いました。

9.08.2018

Summer traveler at mountain foot of Southen Alps

灼熱の長い夏が過ぎ、
暦は初秋にかかろうとしています。
未だ、厳しい暑さは続いているようです。
皆さまのご健勝を祈りつつ、季節のご挨拶を申し上げます。

今夏、私も日本に帰国した際、
経験したことのない炎熱地獄の暑さに、へとへとになりました。 
今はニューヨークで、朝夕の涼風に一息ついております。

日本滞在中には知人を訪ねて、
数か所、地方をめぐる機会がありました。
その中のハイライトは、
山梨県から長野県にかけての八ヶ岳高原を抜ける旅でした。