the scent of Jasmine ~ Akiko Endo Essay Blog

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マザーテレサの信奉者(フォロワー)(P.73)

<2011.09.04 トークショー(吉祥寺アトレ)より>


(内容)
 一夜漬けのボランティアや、一夜漬けの悲しみに同情することだけでは、本当のボランティアはできない。やっぱり、そのアメリカという国、ヨーロッパという国がそうしたキリスト教という精神に基づいて、行ってきたもの。そして、この本に書きましたけど、マザー・テレサの一団はもっとすごかったですね。彼女は、ダイアナ妃と同じ年に亡くなりましたけど、ベンガル地方の小さな線の入ったコットンのあれを纏いながら、みんな良家の子女ですよ、英語も話せてちゃんと良い教育を受けた人達。でもそのマザー・テレサの生き方にフォロワーとして続いて、こういう逸話がありますよね。サンフランシスコ大地震の時に、マザー・テレサの一団が、やはり救済に来た、ボランティアで。その時に、海外遠くから来ていただいた、インドからですよ。来ていただいたということで、市庁舎の絨毯が引いてある、ちゃんとベッドルームの当てがあったと。そうしましたら窓からその日、夜ベンガルのこういう、あれですよ、白いね、尼さんね。絨毯みんなでごろごろ外して、それを外に放り出していたっていうのね。で、それはなぜかっていうと、マザー・テレサが言ったって。同じ被災した人達と同じところの床で寝なければ被災した人の気持ちは分からない。だから彼らは、彼女たちは、その教えを今も守って、9.11の時も小さなインディアン・ミュージアムの床の上で寝てましたよ。私達は、恵まれたところから被災を想っているんですけども、やはり、そうしなければ本当の復興は出来ない。これがアメリカで私が体験したそのボランティア精神の深い素晴らしい点でした。